踊町と演し物 おどりちょう と だしもの

  • 興善町「本踊 〔石橋〕」
    こうぜんまち ほんおどり〔しゃっきょう〕

    興善町が奉納する本踊は、白獅子と赤獅子の豪快な毛振りが見どころの「石橋(しゃっきょう)」。
    能の作品をもとにした格調高いおめでたい舞いで、浄土に架かる橋「石橋」のそばで獅子と胡蝶がたわむれる様子を表現しています。
    浄土の世界から聞こえてくる調べ・音楽を町内ゆかりの子どもたちが「楽の精(がくのせい)」となって表現します。
    獅子の勇壮さ、胡蝶の優美さ、楽の精の可憐さ、さまざま味わいで諏訪の舞台を魅了します。

  • 八幡町「山伏道中・剣舞・弓矢八幡祝い船」
    やはたまち やまぶしどうちゅう・けんぶ・ゆみやはちまんいわいぶね

    大海原の荒々しさを表現する「船廻し」と剣士たちによる勇壮な「剣舞」が見どころの八幡町。
    およそ400年前、京都から長崎を訪れた山伏が八幡宮を祀ったことが町名の由来で「八幡さまの使い」とされるハトは町の守り神。
    八幡町の奉納踊は、山伏たちが諏訪神社に奉祷文を納めるため、侍大将に守られながら
    長崎に入港する様子を表現。
    大正4年に始まった八幡町伝統の奉納踊「剣舞」と 荒々しさをさらに際立たせた「弓矢八幡祝い船」で諏訪の本舞台に挑みます。

  • 万才町「本踊」
    まんざいまち ほんおどり

    万才町が奉納するのは本踊「祭祝萬歳町(まつりをいわうまんざいまち)」。
    「みんなで踊ろう」をコンセプトに今回、曲と振り付けを一新。長崎の四季を追って、くんちに至るまでの物語です。
    過去のくんちでも長崎の民謡などをアレンジした独自の曲で観客との一体感を演出。
    今年は初めて、子どもの踊子に男子が加わります。
    町のみんなでつくる万才町の本踊。所望踊りには町の役員や住民たちも参加します。
    長崎の景色と未来が、見ている人にまで伝わる本踊を目指します。

  • 西濵町「龍船・二胡演奏」
    にしはまのまち じゃぶね・にこえんそう

    勇壮な船廻しが魅力の龍船(じゃぶね)。船の重さは3.8トン、全長11m。
    くんちの演し物最大級の船です。赤い目玉に、青い波。今回新たに船体にライトもつけられました。
    江戸時代、長崎の貿易商「荒木宗太郎」にベトナムの王妃が龍船にのって嫁入りしたという言い伝えに基いている西濵町の龍船は、明治以前から続く伝統ある奉納踊です。
    荒波をあらわす根曳たちが勇壮かつスピーディーに船を回します。
    船の中央、屋形を開くとあらわれる舞台。今回、その舞台で華やかな二胡の演奏が披露されます。
    福を呼ぶヤーハーの掛け声とともに、豪快で勇壮な西濵町の龍船が諏訪の舞台を盛り上げます。

  • 麹屋町「川船」
    こうじやまち かわぶね

    長さ6.5メートル、重さおよそ3トン。現存する川船の中で最大級といわれている麹屋町の「川船」。
    長崎市中心部を流れる中島川沿いに位置する麹屋町。中島川にちなんだ2匹の鯉が船にあしらわれ、鯉が水しぶきをあげる演出が長坂を盛り上げます。
    最大の見せ場は5回転半「梅の風車」。
    「四の五の言わずに押せ曳け廻せ」を合言葉に荒々しい船廻しを目指します。
    一人ひとりの思いを乗せて、いざ10年ぶりの奉納へ。

  • 銀屋町「鯱太鼓」
    ぎんやまち しゃちだいこ

    銀屋町が奉納するのは、心をひとつに「だし」を天高く上げる「担ぎ物」の鯱太鼓。
    「天空を目指す鯱が黄金の龍となり人々に吉祥を招いた」という「蓬莱鯱(ほうらいこ)伝説」が もとになっています。「据太鼓」が10年の眠りから黄金の鯱を呼び起こします。
    鯱太鼓の最大の見せ場は 750キロを超える「だし」を空に放って片手で支える「上げ」。
    大きな波を駆け昇る鯱が諏訪の舞台で吉祥を届けます。

  • 五嶋町「龍踊」
    ごとうまち じゃおどり

    月に見立てた玉を追い雨雲を呼ぶ「龍踊(じゃおどり)」。
    辰年の今年、五嶋町の青龍(せいじゃ)と白龍(はくじゃ)が諏訪の空を舞います。
    かつて五島から移り住んだ人たちが開いた五島町では本踊などを奉納してきましたが
    2000年から龍踊を奉納しています。
    2体の龍に必要となる4人の玉遣い。今年はその玉遣いの衣装を新調。
    中国の東西南北の守り神をモチーフにした刺繍が玉遣いの衣装を飾ります。
    4人の玉遣いが導く「五嶋町の龍」。10年ぶりに諏訪の舞台で躍動します。